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金融機関が企業を評価する方法 【格付け編】

2017年10月13日

資金調達

以前に企業が資金調達する時に重要になる、金融機関が参考にしてきた「金融検査マニュアル」の導入経緯や役割を説明しましたが、今回はその具体的な内容を説明していきます。

金融機関が企業を評価する方法 【金融検査マニュアルとは】

金融検査マニュアルでは債務者である企業をいくつかの区分に分けて管理を行っています。
その債務者区分によって銀行などの金融機関は貸出金に対して設定する貸倒引当金が異なってくるため、より高い区分に入れるようにすることが企業にとって重要になるのです。
債務者区分は具体的には以下のように分けられます。

a.正常先:業績が良好であり、かつ財務内容にも問題がないと認められる債務者
b.要注意先:貸出条件に問題のある債務者、履行状況に問題がある債務者のほか、業績が低調、財務内容に問題がある債務者。要注意先は「要注意先」と「要管理先」に分かれる
c.破綻懸念先:現状、経営難の状態にあり、経営改善計画等の進捗状況が芳しくなく、今後、経営破綻に陥る可能性が大きい債務者
d.実質破綻先:深刻な経営難の状況にあり、債権の見通しがない状況にあり実質的に経営破綻に陥っている債務者
e.破綻先:法的・形式的な経営破たんの事実が発生している債務者

多くの企業は正常先か要注意先の中の狭義の要注意先か要管理先に区分されますが、正常先に入るか否か、同じ要注意先の中でも要管理先になるか否かで大きく評価が分かれるため、正常先に入る評価をえることが重要です。
ではどのように評価するかといえば、これも金融検査マニュアルに記載されています。
さまざまな内容が記載されていますが低い区分に入らないために重要な定量項目は以下のようなところです。

1)実質純資産がマイナスでない
2)要償還債務(借入金等)の解消年数が10年以内である
3)2期連続赤字でない

この3つが重要な指標となります。
ただ、この金融検査マニュアルが公表されると、中小企業経営者等から”金融検査マニュアルは中小企業には厳しすぎる”という批判が出たため、その意見にこたえる形で具体的な運用例を出したのが「金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)」です。
次回は上記3つの重要指標と「金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)」の内容を説明します。

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